近年、多発する地震や集中豪雨などによる災害が頻繁に発生しています。
こうした災害時には、被災地で災害ボランティアセンターが立ち上げられ、多くのボランティアや市民団体による活動が、被災地の復旧・復興の大きな力となっています。
所沢市では、「所沢市地域防災計画」にもとづき、本会が災害ボランティアセンターを設置・運営し、(1)要配慮者の支援に関すること、(2)災害時におけるボランティア活動の支援に関することを担います。
本会では、「所沢市災害ボランティアセンター設置・運営マニュアル」を策定し、災害時のボランティア対応に備えています。
災害ボランティアの心構え~被災地に行く前に~
災害ボランティア活動には大きな期待が寄せられますが、一方で、その活動が被災地の人々や他のボランティアの負担や迷惑にならないよう、ボランティア一人ひとりが、自分自身の行動と安全に責任を持つ必要があります。
基本的な留意事項
(1) 自分のことは自分で守る
病気や食べ物、住居に困っているのは被災者である。被災者に迷惑をかけては、なんのためにボランティアに行ったのかわからない。健康管理は言うまでもなく、食事や宿泊場所の確保、帰省時の交通費、貴重品の管理など、自分のことは自分で守ること。また、ボランティア保険にも事前に入っておくとよい。
(2) 被災者の立場に立った活動をする
混乱している被災者の心をかき乱すような態度は好ましくない。挨拶や言葉遣いなど、基本的なことを大切にすること。ボランティアは被災者に「やってあげる」のではない。「お手伝いさせていただく」くらいの気持ちで。
(3) 自分で考えて行動しよう
誰かの指示を待っているのではなく、自分で考えて行動する。周囲の様子をよく見て、今、自分ができることをやってみる。
(4) 集団行動のルールを守る
ただし、災害ボランティア活動はグループでの活動である。勝手な判断をするのはやめ、問題が起きたらグループで相談して解決するか、それでもだめな場合はボランティアセンターに相談すること。
(5) 断る勇気を持つ
気持ちが先走り、できないことまで安請け合いするのはやめる。できないことはできないと断る勇気も必要である。できないことを引き受けても、後でトラブルになるだけ。
(6) 思い込みをなくす
勝手な思い込みは被災者との心のすれ違いを生むこともある。また「自分がやらなければ!」といった気負い過ぎも、被災者にとっては大きなお世話になる場合もある。「何をやるべきか」「何が求められているか」をしっかり理解し、役に立つ活動をする。
(7) 地域住民の自立を支援する
被災者とボランティアは復興に向けて「一緒に協力する」関係である。やり過ぎて被災者の自立を遅らせることのないように、気を付けることが重要。
活動するための手順
(1) 正確な情報を事前に入手
ホームページや報道などでボランティア募集の状況についての情報を入手する。「とりあえず現地に行ってみる」と思って現地に行っても、ボランティアを募集しておらず、無駄足になることもある。
(2) 連絡してよい状況と確認できたら、現地センターへ連絡
直接現地ボランティアセンターに連絡する前に、「被災地支援・災害ボランティア情報」を確認し、連絡してよい状況か確かめる。現地の救援活動などの妨げにならないことが最優先で、むやみに問い合わせしてはならない。問い合わせ可能な連絡先が公表されている場合に限り、ボランティアを募集しているか、交通手段はどうなっているか、持っていくものがあるか、注意することは何かなどを確認する。
(3) 出かける準備
近くの社会福祉協議会もしくは現地ボランティアセンターでボランティア活動保険に入る。持ち物や昼食、飲み物など必要なものを用意し、帰宅時の計画も含めた旅の手配をし、活動ができる健康体であるか確認する。
(4) 現地へ出発
無理な旅程はやめる。余裕を持って。
(5) 現地到着
現地ボランティアセンターで受付する。
所沢市内での災害ボランティア活動
本会では、災害ボランティアセンターの運営補助や被災者の救援活動のために自発的に活動いただける方を事前に登録し、所沢市で災害が発生した際、迅速かつ効果的に救援活動が行えるよう「災害ボランティア事前登録制度」を設けています。
この制度には、「市民スタッフ」「災害ボランティア」の2種類の登録があります。
市民スタッフとは
(1) 役割
所沢市で災害が発生し、所沢市社会福祉協議会が所沢市災害ボランティアセンターを設置した際、迅速かつ効果的に救援活動を行えるよう、センターの運営補助を担うボランティア。
(2) 登録条件
市民スタッフ養成講座の修了者(又は、修了者と同等の知識を有する方)が登録できます。
(3) 登録方法
市民スタッフ登録要綱を確認のうえ、登録用紙に記入し、持参、郵送、ファックス又はメールにてお申込みください。登録要綱等は下記からダウンロードできます。
※クリックするとPDFデータが開きます。
災害ボランティアとは
(1) 役割
所沢市で災害が発生し、所沢市社会福祉協議会が所沢市災害ボランティアセンターを設置した際、センターからの要請に基づき救援活動を行うボランティア。
<一般ボランティア>
専門知識・技術や経験、年齢性別に関わりなく、労力等を提供するボランティア。
- 避難所のお手伝い
- 救援物資の仕分け
- 屋内の片づけ
- 屋外の片づけ
- 日常生活支援 等
<専門ボランティア>
医師・看護師、土木・建築、情報・通信等、専門的な知識や技能を有するボランティア。
(2) 登録条件
市民スタッフ養成講座の修了者(又は、修了者と同等の知識を有する方)が登録できます。
(3) 登録方法
災害ボランティア登録要綱を確認のうえ、登録用紙に記入し、持参、郵送、ファックス又はメールにてお申込みください。登録要綱(登録用紙を含む)は下記からダウンロードできます。
被災地支援・災害ボランティア情報
全国社会福祉協議会 全国ボランティア・市民活動振興センターでは、災害ボランティア関係情報を随時公開しています。